ワークショップとは

1.はじめに

ワークショップとは、先生や講師から一方的に話を聞いたり、ただテキストや教材を読んだりするだけでなく、参加や体験や相互作用を重視する新しい学びの方法やスタイル。

・モノの所有から「関係」の豊かさへ、「持続可能な社会」

・生身の人と人とのコミュニケーションの重要性

2.ワークショップの要点

 ワークショップとは参加者が受身でなく、積極的に関わる研究集会のことである。英語で「workshop」ともともと「作業場」の意味で、転じて「研究集会」を意味するようになった。講師が一方的に教育を行う講習会とは違って、参加者も又自分の知識や体験をもって積極的に関わることが期待される集会である。文化活動のような創造的なテーマを追求するためには、ワークショップは欠かせない方法と言える。

              (1)ワークショップに先生はいない

              (2)「お客さん」でいることはできない

              (3)初めから決った答えなどない

              (4)頭が動き、身体も動く

              (5)交流と笑いがある

(雑誌「社会教育」199410月号 特集「WORK SHOP 体験的参加型学習とワークショップ」より)

3.ワークショップの手法

ワークショップはリーダー(ファシリテーター)がきっかけをつくり、参加者とともに、あるいは参加者同士で創りだして行く。その「学びあいの場」のありようによって、ワークショップは様々に変化していく。同じことは2度とは起きない。 その「学びあいの場」を創るに際して、多くの場合で行われている、「深く聴く(傾聴)」と「輪になって座る」というのを紹介する。


3.1 深く聴く(傾聴)

 「トーキングスティック」という木の棒を用意し、「棒を持っている人だけが話し、持っていない人は聴く」というシンプルなルール。

 ある人の話が終わるまで聞かずに、他の人がどんどん口を差し挟むことは日常良くある。途中の介入を控え、お互いを深く聞きあうことで場が深まる。誰でも自分の話したい話を最後まで聴いてもらえるのはうれしいし、さえぎられない安心感があると落ち着いて自分の意識や気持ちの深いところを探りながら丁寧に話せるようになる。また、よく聴いてもらう事で、今度は他の人が話すときはじっくり聴く気持ちになる。お互いに深く耳を傾け、「傾聴」しあう場が自然にできてくる。そして自ら進んで動き出そうという主体性が育まれる。

3.2 輪になって座る
ワークショップでは、「輪になって座る」というスタイルが、広く行われている。椅子を使うことがあるにしろ、輪になって座ると、お互いの顔がよく見える。話す人は語りかける相手の表情や反応を見ながら話せるし、聴く人は話す人の表情や身ぶりを見ながら話を聞けるので、お互いに適切な反応がしやすい。


4.ワークショップの流れ
 ワークデザイン(ワークショップの流れ)を紹介する。

@場作り(セッティング)→A導入→B本体→Cまとめ

@場作り(セッティング) 

グループの相互作用を有効に引き出せるよう、なるべく円形に近いほうが良い
A導入

 開催の意図や目的を確認し、必要最低限の知識を共有する。

B本体

・四つのプロセスの理解、「共有」「拡げる」「混沌」「収束」

 グループでの論議で何かを生み出していこうと論議する場合、大まかに言って次のような四段階のプロセスをとることが多い。




※プロセスを共有する技術

議論のポイントを皆に読めるように大きく書き留めていく「板書」の技術が重要となる。アイデアや議論の核を、皆の目の前に読める形で大きく書き留めていくことは、議論の無用な繰り返しが減り、きちんと積み重ねていくためにも大切なことだ。

Cまとめ

 ワークショップでは「まとめ」の部分として、ふりかえりと分かちあいを大事にする。結局話し合った結論はなんだったのか、端的に振返って、まとめ、参加者が共有しておくことが大事だ。

 また、話し合った「内容」だけでなく、話し合いの「プロセス」自体についてふりかえり、気づいたことを話し合っておくのはとても有効だ。

5.創造的な会議の例

ワークショップ的な要素を活かし、一人ひとりが知恵を引き出しながら相互作用の中で大きな創造性を発揮させようとする会議の進行のポイントをまとめる。


@会議の目的の明確化…何のための会議か、どこまでやるか、ホワイトボードなどに記入し共有する

A参加者の確認…誰が出席しているのか、互いに安心できる場になるよう留意する

B全参加者からの一言…今回話したいこと、期待、不安を少しずつでも共有する

Cアジェンダ・メーキング(討議項目づくり)…話し合うべき事を出し合い整理する、時間配分も

Dタイムキープ…決めた時間配分を守れるよう議事を進行する。タイムキーパーを司会とは別に設ける

Eまとめと共有…時間切れになる前に、そこまで話し合ったことをまとめて皆で共有する。

F次のステップを決める…次回の日時、また別の展開があるならそのステップについて必ず決める

Gチェック・アウト…口を開かなかった人でも、一言ずつでも感想など話してもらう。全体がどう受け取っていたかの確認と皆へのフィードバック

Hフォローアップ…議事録をまとめて、欠席者などにおくる。役割分担した仕事が進むようプッシュする

I次の招集…日時場所だけでなく、その後進んだことの報告を入れたり、次の会議の目的や各人が準備するものを明確にして、やる気をそそる招集をきちんとかける。

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